中間取りまとめでは、国土の課題の一つに「エネルギーと食料の安定供給」を挙げた。ウクライナ危機を引き金に、食料やエネルギーを輸入に依存する日本の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りとなる中、同計画を議論する同省の国土審議会計画部会では、複数の有識者委員から「食料の確保を明示すべきだ」との指摘が相次いだ。そうした声を反映し、「農業生産の増大を実現する国土づくりの必要性が高まっている」と記した。食料安全保障の強化に向け、一歩前進したと言える。
来夏に予定する最終取りまとめに向けて、同省は食料の安定供給について議論を継続する方針だ。食料の生産基盤を担う農村地域をどう維持するか、その具体策も含め徹底的に議論すべきだ。
都市に人口が集中し、農村の高齢化・人口減少が続く中、食料の安定供給と並び「東京一極集中の是正」を課題に挙げた。人口が都市に偏在すれば、誰がこの国の食を担うのか。食料安保の観点は不可欠だ。そのためには、地域農業の担い手を含め、農業に携わる人をどう確保するかが問われている。
人口減が続く農村を維持するには、都市住民との関係構築が欠かせない。同省は、都市に住みながら特定の農村と関わる「関係人口」を有望視する。地域の行事運営に携わったり、援農に参加したりするなど、多様な形で地域と関わる関係人口は、労働力不足に悩む農家を支え、交流をきっかけに移住・就農を考える人が現れる可能性がある。
関係人口を呼び込むには、受け皿も欠かせない。NPOや企業が農村交流を希望する都市住民を掘り起こし、地域とつなぐの活動も生まれている。こうした動きを広げるには、どのような施策が必要か検証したい。
人材とともに農地の確保も必要だ。中間取りまとめでは食料安保の強化を念頭に、「農地の持続可能な利用」を目指す方針を示した。農水省の「農村型地域運営組織(農村RMO)」との連携を、今後の検討事項に挙げた。農村RMOは農業者を核に地域住民が参加し、農地保全や生活支援などに携わる組織で、関係人口や移住者らの受け皿にもなる。こうした組織を育て定着させる施策が必要だ。
豊かな国土の将来像を描くためには、農村をどう再生するかに懸かっている。省庁間で連携し、総合的な実効策を示す時に来ている。
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July 20, 2022 at 03:07AM
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国土計画の方向性 食料守る農村重視せよ - 日本農業新聞
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