「あれ、電波が入らない」。千葉県成田市で水稲や大豆などを計52ヘクタール栽培する小泉輝夫さん(47)。2日、自動操舵装置付きのトラクターで大豆を播種(はしゅ)しようとしたが、同社の回線で受信する位置情報が得られず作業を中断した。
安定して直進し、正確に播種するには集中力が必要で、作業者の負担は大きい。1人で作業をこなす小泉さんにとって、装置の不具合は「死活問題」。緊急時に備えて用意していた別の会社の回線を使い、作業を再開したという。
自動操舵装置の利用に必要な位置情報は、携帯電話の回線を通じて取得する場合が多い。同装置は大面積の播種や畝立てで特に活躍する。「春に起きていたらもっと多くの農家の作業に支障が出ていた」(北海道の畑作農家)との声も上がる。
離れた場所からセンサーで水田の水位を確認できるシステムを販売するメーカーには、「故障ではないか」との問い合わせが相次いだ。通信障害で水位のデータを取得できなかったという。同社は対策として複数の通信会社との契約を挙げるが「費用がかさみ、現実的ではない」とも指摘。通信会社が緊急時に回線を融通し合う仕組みの構築を求める。
農作業を記録・管理するスマートフォンのアプリ、ハウス設備の遠隔制御装置、家畜の分娩(ぶんべん)監視システムなど、携帯電話の回線でデータを通信するスマート農業機器は他にも多い。無料通信アプリ・LINEは、農業経営でも従業員との連絡に使われている。
昨年10月には、NTTドコモでも大規模な通信障害が発生。この時も、ハウスの環境モニタリング(監視)システムで温度や湿度などのデータが送れず、スマホでハウス内の状況を確認できない事態が起きていた。
スマート農業に詳しい北海道大学農学研究員の野口伸教授は「スマート農業にとっても携帯電話の回線は欠かせないインフラ」と指摘。人手不足対策などでスマート農業機器の利用が今後さらに進むとみて、安定した通信環境の確保を通信会社に求める。
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July 06, 2022 at 03:07AM
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KDDI通信障害 スマート農業に影響 緊急時の対応が課題 - 日本農業新聞
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