出入国在留管理庁によるとウクライナからの避難民は1037人(21日現在)。軍事侵攻が長期化すれば避難民はさらに増える。政府は積極的に受け入れる方針を示すが、他の紛争地域の難民に対しても同様の対応を求めたい。
農村でも避難民の受け入れが始まった。福島県二本松市の農家、遠藤瞳さん(77)は4月から30代のウクライナ女性、オリガさんを受け入れた。小型の自動翻訳機を活用し、言葉の壁を乗り越えている。オリガさんが農村を選んだ理由は「農業ができるから」。花や野菜に触れることで心の傷を癒やしている。
政府は避難民に対し、特別に1年間の就労を認める在留資格を希望者に与えており、農業現場で働き始めた避難民もいる。福岡県田川市の社会福祉法人の農業部門で働くウクライナの女性は、同県に住む姉を頼って幼い娘と避難してきた。語学ができる職員が農業部門にいたことで、イチゴの収穫を担当する。言葉が分からなくても見て覚えられる作業が多く、受け入れにつながった。同法人は「避難しても何もやることがなければ、戦争が激化するウクライナのことばかり考えてしまう」と働く利点を説明する。
問題は、支援の継続性だ。日本政府からの支援金をもらえる対象は、日本国内に親類や知人がいないことが条件。支援金は半年間を想定しており、身寄りがあれば政府の支援金は出ない。就労も1年に限られ、避難が長期化するほど経済的に苦しくなり、息の長い支援は待ったなしだ。
ウクライナに詳しい獨協医大の木村真三准教授は「避難民を支援する上で、彼らの国民性をもっと理解すべきだ」と指摘する。穀物大国のウクライナにとって農業は非常に重要な存在で、土に触れる習慣は農家だけでなく都市の住民にもあり、「ダーチャ」と呼ばれる畑付きの別荘で週末農業を楽しんでいたという。
それだけに「避難民にとって最適な仕事は農業」と話し、農業現場での積極的な受け入れを提案する。
ウクライナから遠く離れた日本への避難は、言葉も文化も違うだけにストレスを感じることが多いだろう。だが農業なら、「土」という共通のつながりがある。農業での就労を通して心の傷を癒やし、人間らしさを取り戻してもらうことが人道支援につながる。官民で協力し、避難民の受け入れ態勢を構築しよう。
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May 24, 2022 at 03:03AM
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軍事侵攻3カ月 避難民就労は農業が鍵 - 日本農業新聞
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