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Wednesday, January 11, 2023

スポーツと農業 連携深め地域を元気に - 日本農業新聞

 地域活性化や農業振興で、Jリーグなどのプロスポーツチームが存在感を増している。地域密着型の活動を通して農業に参入したり、農産物の販売でJAと連携したりする例も出てきた。一過性のイベントにとどまらず、耕作放棄地を防ぐなど農業の課題解決でも連携を深化させよう。

 地域に根差した活動は、サッカーやバスケットボールなどで活発だ。クラブ側はファンを増やし、運営を強化するため地域密着を推進する。特に地方では主産業の農業に携わり、それを支えるJAとも協力する。地域の側も、農業や農産物の新たなファンを獲得できる利点がある。

 サッカーJ2の「水戸ホーリーホック」は茨城県内の15市町村がホームタウン。JAグループ茨城もスポンサーを務める。2021年に農業参入し、約20アールでニンニクなどを栽培、ホームの試合会場で販売する。提携農家が作る野菜を月1回配達する定額購入サービスも始めた。

 農業体験の場も提供する。昨年11月にはタマネギ苗の定植イベントを開き、サポーターが参加した。農業との関わりが乏しい人に耕作放棄地や担い手不足などの課題を知ってもらい、地域と共に成長することを目指している。

 千葉県のJAいちかわは、プロバスケットボールの「千葉ジェッツふなばし」と連携し、地域ブランド「船橋にんじん」の出荷箱を共同で開発した。船橋市を含めた三者でジェッツの知名度をPRに生かそうと企画。斬新なデザインのため、市場やスーパーで目を引くと好評だ。

 同JAは、ジェッツの選手による「ひとり親家庭の支援」に賛同、昨年11月には組合員の農園で野菜の収穫体験などに協力した。10世帯が参加し、選手との交流を楽しんだ。八千代市にある練習場の食堂ではJAが提供した規格外野菜を使ったメニューが並び、健康面もサポートする。

 スポーツチームと農業は地域に根差すことで共通点がある。さらに①選手は、引退後の仕事として農業が選択肢になる②選手は体づくりのため食事に着目し、農産物にも関心が高い③「半農半X」で収入を得る副業としても有望――などの面から、両者は良いパートナーになれると分析する専門家もいる。

 JAなどの農業団体が地域のチームに農産物を贈呈し、試合会場でマルシェを開くことも多い。だが、それで終わるのはもったいない。先進事例を踏まえ、地域活性化に向けた連携協定の締結や農産物の販売、食育、農福連携や子ども食堂への支援などにも積極的であるべきだ。

 連携の強化へ、地域と農業の課題を共有し、互いの強みを生かしてどんな取り組みができるのか、模索したい。

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January 12, 2023 at 03:10AM
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