農林水産省が昨年末に発表した二〇二一年の都道府県別農業産出額で、茨城県は五年連続の三位だった。上位を維持したものの、前年比では3・5%減の四千二百六十三億円で、上位五道県で唯一マイナスに。4・7%増の四千九百九十七億円だった二位の鹿児島県との差は開いた。(長崎高大)
上位五道県はこのほか、一位が北海道、四位が宮崎県、五位が熊本県。本県は二〇〇八年から長く二位だったが、一七年に鹿児島に抜かれて以降は三位が定位置となっている。二一年は全国的に畜産が増加したため、九州などの畜産が盛んな県が伸び、野菜が主力の本県は上位の中では減少が目立つ結果となった。
本県の産出額の内訳を見ると、コメが21・2%減の五百九十六億円、野菜が7・0%減の千五百三十億円、豚が6・0%減の三百七十三億円で、この三部門が全体を押し下げた。
最も減少率が大きかったコメは全国的にも減っており、上位五道県のいずれも前年比マイナス。県農業政策課は「コロナ禍で外食需要が低迷し、在庫過剰による米価の下落で大きく減少した」と分析する。35・9%と最も構成割合が大きい野菜は、県内で生産が盛んなハクサイやネギが豊作で単価が下がったことが響いたという。
一方、全体に占める割合は低いものの、果実(23・7%増の百二十億円)や肉用牛(16・0%増の百七十四億円)など、大きく伸びた部門もある。果実は、メロンやナシの単価が上がった影響が大きかった。
農家全体の所得を示す生産農業所得は千五百六十六億円で、前年から四十億円減。都道府県別順位は、前年の二位から、鹿児島に抜かれて三位になった。
県は農業産出額よりも生産農業所得を重視しており、県総合計画では、二〇年に販売農家一戸当たり三百六十六万円だった所得を、二五年までに六百万円以上に増やす目標を掲げる。県は毎年の一戸当たり所得を公表していないが、農業政策課の担当者は「全体では減少したものの、それ以上に生産者数の減少が大きいため、一戸当たりでは増えている」と説明する。
JA県中央会の八木岡努会長は十一日、JAグループ茨城の政治団体「県食と農と水政治連盟」が水戸市内で開いた新春の集いで「飼料や燃料の価格高騰を克服し、持続可能で高付加価値な農業に取り組みたい」とあいさつ。本紙の取材に「さらに伸ばすためには、スマート化や効率化、有機農業による高付加価値化などが重要だ」と話した。
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