2020年に都が独立就農希望者向けに開設した東京農業アカデミーに1期生として入学した。アカデミーのサポートで農地を探したが、紹介されるのは市街化調整区域が多く、目指す農業ができる土地には巡り合えなかった。
それでも「消費者と関われる場所で農業がしたい」と都市部での就農にこだわった。鈴木さんが都市部での就農にこだわるのには理由がある。中学時代に不登校や摂食障害になった。農業高校に進学し、高校での農作業体験を通じて、心の弱さを克服してきた経験があるからだ。「自分が救われた農業の魅力を伝えたい。それができるのは都市農業だ」と考えた。
アカデミー2年目に偶然、住宅に囲まれた生産緑地を紹介されたときは、すぐに返事をした。 生産緑地での就農であることや、認定新規就農者の認定が間に合わなかったことから、農業次世代人材投資資金などの補助金が使えなかった。そこで就農に併せ、飲食店向けの卸売事業も立ち上げ、都の中小企業向けの創業助成金を活用した。
2月に貸借契約を結び就農した。使用貸借で賃料はかからないが、相続が発生した時には返却に応じなくてはいけない。そのため、複数の土地を借り、都民農園での講師を積極的に引き受けるなど多角的な経営を実践している。
「次の土地も紹介してもらえる、別の土地に移ってもお客さんがついてきてくれる関係性を地域と築いていきたい」と展望する。
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August 18, 2022 at 03:02AM
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[未来人材プラス]心の弱さ農業で克服 東京都武蔵野市・鈴木茜さん - 日本農業新聞
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