「脱サラ」まではできないけど農業を始めたい、そんな人たちのためのユニークな講座が千葉県睦沢町で開かれました。
この講座は、兼業農家を育成しようと、再生可能エネルギー事業などを手がける民間企業が、睦沢町と協力して、ことし１月から３月までの３か月間、毎週土日を使って行いました。
１期生として参加したのは、県内を中心に首都圏各地の２０代から５０代の会社員や公務員、それに自営業の人など合わせて２３人です。
参加者のほとんどが「脱サラ」まではできないけど農業を始めたいという人たちで、家庭菜園ではもの足りない、定年後に備えて準備を始めたいなど、参加の理由はさまざまです。
講座のなかで、参加者は農業に詳しい講師からさつまいもの栽培など、比較的手間がかからず現在の仕事と両立しやすい農作物について学び、ネット販売や体験農業など収益を上げる戦略も検討して農業の計画をつくりました。
また耕作放棄地での実習も行われ、参加者は地元の農家から土壌の見きわめ方や水はけをよくする方法などを学んでいました。
講師を務めた農家の男性は「農業に興味のある人たちをどんどん受け入れたい。いきなり専業で失敗するより兼業でじわじわ確実な農業をやってほしい」と話していました。
また、睦沢町の新たな特産品のオリーブを育てている兼業農家の男性からは、一度育つと手間が少なくて済むオリーブ栽培のメリットについて説明を受けていました。
講座に参加した、イベント会社に勤める松谷剛さん（４４）は「リモートワークしながら空き時間を草刈りなどに使えたらすごくバランスがいい生活が送れる。いつか自分の農園を持ちたい」と話していました。
３か月間の講座を経て、１期生のうち１４人が、睦沢町などで土地を借りて兼業で農業を始める手続きを進めているということです。
そのうちの１人、千葉県船橋市の会社員、大世渡廉太郎さん（３２）は「景色がいいので農地キャンプや市民農園として活用していくことを考えています。兼業農家ならではの新しい切り口で農業も町も盛り上げていきたい」と話していました。
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April 11, 2022 at 10:23AM
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“「脱サラ」せず農業始めたい”人たち向け講座 千葉 睦沢町｜NHK 首都圏のニュース - nhk.or.jp
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