静岡放送(SBS)
こちらの青々としておいしそうなレタス、障がいがある人たちが作った野菜です。体に麻痺があり、車いすが必要な生活でも農業をやりたい、ある女性の願いをかなえた農業と福祉が連携する取り組みです。 色鮮やかなレタスにイタリアンパセリ。富士市の製紙工場で行われた野菜の出張販売ですが、新鮮な野菜を求める人で大賑わいです。 ＜購入者＞「採れたてですので、みずみずしくて非常においしいお野菜です」「すごく新鮮でおいしいです。シャキシャキしてる」 ＜レタスの収穫作業＞「よし、じゃあきょうはここで収穫をしましょう。OK？」 レタスの収穫作業の様子を見ると、みなさん、イスなどに座って作業をしています。 ＜NPO法人にじのかけ橋 鈴木大輔さん＞「川口さんはずっと車いすの生活をしております。宮本さんも足に障害を持っておりまして、いまは松葉杖や車いすでの生活をしております。こちらのファームでは、高床式の砂栽培になっておりますので、二人も座りながら、農業をすることができます」 三島市の障がい者就労継続支援事業所がはじめたのは、車いすに座ったままでも作業ができる農場「すなあそびファーム」です。特徴は高床式になっているので、車イスの利用や体の麻痺などで体を動かしにくい人でも作業がしやすいこと。また、土ではなく、きれいな砂を使っているため、水と肥料を極力抑えて作物を育てることができ、障がいがある人でも簡単な作業でできます。 ＜川口夏実さん＞「みんながやっていて、私もやってみたいなと思って」 生まれつき、足に障がいがある川口夏実さん。このシステム導入のきっかけは、彼女の願いにありました。 ＜NPO法人にじのかけ橋 鈴木大輔さん＞「片マヒの人だったり、車いすの方が多数いらっしゃいまして、そういう方々は農業ができない。その中で、私も農業をやってみたいという声から高床式砂栽培をはじめました」 年間を通じてこのシステムで野菜を作り販売することによって、コロナ禍でも生産量が安定し、賃金の向上にもつながるということです。 ＜宮本学さん＞「楽しいですよ。おいしく食べてもらえれば嬉しいです」 ＜川口夏実さん＞「（どんな気持ちですか？）楽しいです。買ってもらった人においしく食べてもらえたらいいなと思います」 すなあそびファームでは、野菜販売の取り扱い先を増やして、障がい者を支える農業への理解を広めようとしています。
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October 06, 2021 at 05:23PM
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