政府は16日、新型コロナウイルス緊急事態宣言の対象地域に茨城、栃木、群馬、静岡、京都、兵庫、福岡の7府県を追加する方針を固めた。まん延防止等重点措置は宮城、山梨、富山、岐阜、三重、岡山、広島、香川、愛媛、鹿児島の10県に追加適用。東京都や大阪府などに現在発令中の宣言と重点措置の期限は今月31日から9月12日に延長する。新たに追加する地域の期間は今月20日から9月12日とする。17日に正式決定する。
7府県はいずれも重点措置を適用中で、宣言に格上げとなる。宣言の対象は13都府県、重点措置は16道県に拡大する。感染力の強いデルタ株の急拡大による感染者増がお盆期間も続き、全国の半数を超える都道府県で酒類提供停止を含む罰則付きの行動制限が実施される展開となった。
政府は17日に専門家らによる基本的対処方針分科会を開き、方針を諮る。了承が得られれば、衆参両院の議院運営委員会への報告を経て政府対策本部会合で決定し、菅義偉首相が記者会見で説明する運びだ。
首相は16日、西村康稔経済再生担当相、田村憲久厚生労働相ら関係閣僚と官邸で対応を協議。終了後、記者団に対しワクチン接種や重症化予防対策を挙げ「デルタ株が猛威を振るっている中、目先のことを解決に向かって全力でやるのが私の責務だ」と強調した。
国内の新規感染者は、13日に初めて2万人を突破した。重症者は、15日時点で1603人となり、4日連続で最多を更新。医療機関逼迫(ひっぱく)への懸念が強まっている。
政府は現在、緊急事態宣言を埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、沖縄の6都府県に発令中。重点措置は北海道、福島、石川、愛知、滋賀、熊本など13道府県に適用している。
栃木、群馬、静岡、兵庫各県は16日、政府に緊急事態宣言の発令を要請したと発表した。岐阜、岡山両県は重点措置の適用を求めたと明らかにした。(共同)
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