農水省は２０日、食料・農業・農村基本計画で提起した新たな国民運動として「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を始めると発表した。官民協働で農業・農村の取り組みや魅力を発信し、食や農の在り方を議論。消費者と生産者の距離を近づけ、国産農産物を積極的に選ぶといった行動変容につなげる。公式サイトを同日開設し、食や農に関するアイデア募集も始めた。
昨年３月閣議決定の食料・農業・農村基本計画は「食と農とのつながりの深化に着目した新たな国民運動」を提起。「農業・農村への国民の理解を醸成する」としていた。同省は生産者団体や食品関連事業者と連携し、「フードシフト」でこれを具体化する。
メディアやシンポジウムなどを通じ、地域で頑張る農家や食品事業者の取り組み、食・農山漁村の魅力を発信する。公式サイトは情報発信の核と位置付ける。第１弾として、高校での授業を通じて地元野菜への愛着を育てる農業生産法人や、国産焼き芋を東南アジアで販売する企業、消費者が茶農家に出資して支える「茶畑オーナー制度」などを紹介する。２週間ごとに事例を追加し、イベントの告知もする。
公式サイトでは、食や農の在り方、食をきっかけとした社会の変化などに関するアイデアも募集する。「近くに人気の農産物直売所がある」といった身近な話題から、国産農産物の輸出拡大につながる取り組みなど、自由に意見を募る。同省は「頂いた意見は今後の政策にも生かしたい」（政策課）とする。
国民運動の開始は、野上浩太郎農相が２０日の閣議後記者会見で発表。「日本の食を確かなものにしていくため、消費者と生産者が一体となって自分たちの課題を捉え、行動変容につなげていくことが必要だ」と述べた。
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July 21, 2021 at 04:11AM
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新たな国民運動「フードシフト」始動 農業理解へサイト開設 農水省 - 日本農業新聞
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