
ナガエツルノゲイトウは南米原産で、最大の特徴は繁殖力の強さだ。茎がちぎれやすく、わずか2センチほどの断片からでも芽や根を出して増殖する。乾燥にも強く、畑地や畦畔(けいはん)にも定着し、「地球上で最悪の侵略的植物」とも呼ばれている。
水路やため池などで繁殖し、水路や揚水ポンプなど農業水利施設の目詰まりを引き起こす。水田で広まると、茎が1メートルを超える高さにまで成長。稲に覆いかぶさって生育を阻害し、収穫量の減少を招くなどの被害を及ぼす。
国立環境研究所が公開しているデータベースによると、ナガエツルノゲイトウは1989年、兵庫県尼崎市で初めて見つかった。それ以降、じわじわと生息域を拡大。現在までに確認されたのは関東以西の21府県に上っている。
目立つのは、水路やため池などで繁殖しているケースだ。今のところ農地でまん延しているケースは少ないが、繁殖力の強さを踏まえると、今後広がる可能性がないとは言い切れない。
兵庫県の淡路島では昨年10月以降、二つの農業用ため池と周辺の畑に広がっているのが見つかった。茨城県でも昨年夏、水田で初めて確認されるなど、農地に侵入した事例が増え始めている。農家や自治体、JAなどが連携し、早め早めに手を打ちたい。
では対策は何か。農研機構によると、水利施設や水路、給水栓回りなどを小まめに点検し、早期の発見・防除を行うことが何よりも重要だ。
水田で見つけた場合には除草剤で防除する。グリホサート系除草剤が効果的だという。給水栓口にはネットを取り付け、水路などからの侵入を防ぐ。畦畔で見つかった場合は、刈り払うと断片が農地に侵入する恐れがあるため、除草剤を使って対処する。
一方、水路やため池などで見つかった場合は、除草剤が使えない。このため、遮光性100%の耐水シートを敷いて枯死させる。
農水省によると、特定外来生物の駆除活動には、国の多面的機能支払交付金が活用できる。うまく使いながら防除を進めたい。
現場任せにすることなく、国も対策に本腰を入れるべきだ。全国のどのくらいの面積で、どの程度の被害が出ているのか、詳しい実態把握を急ぐ必要がある。より有効な防除方法の確立や、産地への注意喚起にも力を入れてもらいたい。
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July 21, 2021 at 04:07AM
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最悪の外来水草 早期の発見で定着防げ - 日本農業新聞
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