「いま我々が取り組んでいるのは、トラクターなどの遠隔監視による無人状態での完全自動走行です」 こう語る野口氏は、作家・池井戸潤氏が『下町ロケット ヤタガラス』を執筆するきっかけとなった研究者としても知られている。 同書では、準天頂衛星からの位置情報を受けて無人で動くトラクターが描かれていた。実は無人トラクター自体は、農機メーカー各社から既に発売されている。しかし、現在は人間がそばで作業を監視するのが原則。遠隔から監視して作業させる技術はまだ実用化されていない。 この技術の実現に欠かせないのが、通称「5G」と呼ばれる、第5世代通信移動システムである。 「5Gには高速・大容量、低遅延、多数同時接続という3つの特徴があります。これらを最大限に生かすため、開発はNTTと協力して進めています」(野口氏) その開発現場を見せてもらった。
巨大なモニターに表示されているのは数キロ離れた農地にある4台のトラクター。下の画面にはトラクターに搭載されたカメラの映像が映っている。 「一番重要なのが安全性の確保。万が一、人や動物が飛び出してきた時、止める指示を出しても1秒の遅延があったら轢いてしまう。その点、5Gなら電波の遅れが少ないため、その心配は軽減されます」(野口氏) 実際に停止指示を出してもらうと、「圃場内移動」を示す青で表示されていたトラクターの色が、「停止」を示す赤に変わる。カメラの映像でもすぐに停止したことが確認できた。
コロナ禍で再認識したスマート農業の必要性
さらにこの技術が実現すれば、農機は24時間働くことができるうえ、北海道から沖縄にある畑の作業もできるようになるという。 「4台で実験しているのは、うちがそれしか保有していないから。5Gは多数同時接続が可能なので、10台でも100台でも、複数台のロボット農機を遠隔地から一人で監視して作業させることができます」(野口氏) 少子高齢化による後継者不足など、就農人口の減少が悩みだった日本において、新しい農業の形態が生まれる可能性を秘めた革新的な技術といえるだろう。 夫婦で岩見沢に55ヘクタールの農場を経営する西谷内智治氏が語る。
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August 18, 2020 at 05:05AM
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