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Saturday, July 11, 2020

[未来人材] 32歳。AD辞め、日本一周 魅力的な農業者に感化 人が人つないでいく 島根県津和野町 増子淳一さん - 日本農業新聞

ナスなど夏野菜栽培を本格化した増子さん(島根県益田市で)

 茨城県出身の増子淳一さん(32)は、日本一周や海外放浪を経て、島根県津和野町にたどり着き、野菜を生産する。テレビ制作会社のアシスタントディレクター(AD)という異色の経歴の持ち主だ。放浪中に、農業に憧れ、就農を決意した。今は自然豊かな環境で野菜栽培に力を注ぎ、スーパーの売り場で「生産者の顔の見える野菜」として安全・安心をPR。海外で出会った仲間も増子さんを慕い、同町に移住し、地域がにぎわう。

 増子さんは大学卒業後、東京都内のテレビ制作会社で番組制作に携わっていた。しかし、激務で疲労が積み重なり、1年で退職した。

 その後は自転車で海岸線沿いに日本を一周する旅に出た。途中の石川県で、女性の活躍を発信する女性農業者と出会い、農業を志すきっかけとなった。

 「世界を知りたい」との思いで、約1年間、バックパックを担いで海外を回った。ブラジルでは農場に住み込みで働き、自給自足の生活を経験した。

 帰国後、就農先を探しているときにワサビ栽培に目を付けた。「高単価だが、みんながやっているわけではない」と、目新しさに注目。県からの紹介で2013年、26歳の時に津和野町に移住した。

 2年の研修で栽培技術を学びながら、自力でハウス2棟とワサビ田を作った。28歳で独立就農したが、収量が思うように伸びず、すぐに壁にぶつかった。地元へ帰ろうかとも考えたが、妻と子どもを思い、なんとか踏みとどまった。

 就農2年目に始めたミニトマト栽培に経営の軸を移した。今は、ミニトマトをハウス12アールで栽培。今年から夏野菜の栽培に力を入れ、同町に隣接する益田市でナスやトウモロコシなど4品目を50アールで作る。県内や広島県のスーパーに出荷し、新鮮な野菜を届ける。

 夢見たワサビ栽培は規模を縮小し、自家消費分だけ。農家として生きていくために、気持ちを切り替えた。

 津和野町には、増子さんを慕い、ブラジルの農場で働いた仲間も集まった。「人が人をつないでいく」(増子さん)ことで、他に若者3人が移住してきた。技術を学ぶ師匠や支えてくれる仲間もいる。増子さんは、通年雇用や面積拡大を目標に、歩み続ける。
 

農のひととき


 島根県西部を流れる「高津川」に癒やされる。国の水質調査で日本一にも選ばれたことがあり、水がきれいでアユが泳いでいるのが見える。休日は2歳と4歳の子どもと下流で遊ぶ。津和野町のミニトマトのハウスは県最高峰の安蔵寺山の麓にあり、夏は子どもと虫を採取するなど気分転換している。いつか子どもと野菜を収穫するのが夢だ。
 

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July 12, 2020 at 05:07AM
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