本連載前回記事で、日本の自給率を上げるためにも、今現在、失職中の方々にご協力をお願いして、なおかつ政府がある程度の資金を拠出して農業に携わってもらい、場合によってはそのまま農業に従事しようと思ってくださった方々には、特段の配慮をしたらどうか、と提言いたしました。その背景には、失業対策とは別にもうひとつ、理由があります。
というのは、今後、全世界規模で、しかもかなりの高確率で起こるであろう、食糧難に備えるという政治的課題のことです。
以前にも述べましたが、筆者は基本的に政治的な発言をする気は毛頭ありません。立場としても、特定の政党を支持しているとか、ましてや入党しているなどということもありません。
これも繰り返し述べてきたことですが、今こそ、このことが最重要と思い、あえて申しますが、食は極めて政治的な問題なのです。ただし、最終的には個人の選択に委ねられてもいるのですが、その選択を、ある方向に誘導したり、意図的に選択肢を狭められている現状があるということも、私たちは認識しなければいけません。
食の問題に限ったことではありませんが、選択肢がたくさんあるということは重要だと思います。また、正しい選択ができるように、あらゆる情報を吟味したうえで公平に提供するというのが、本来のメディアの役割であるはずです。今、メディアは、その役割をまったく果たしていません。そのことを恥ずべきだと、筆者は思っています。世界規模で起きている食料不足について、その現実を正しく報道しているメディアは日本にほとんど存在しませんが、食料不足は着々と私たちの日常に迫りつつあります。
すでに国連食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)、世界貿易機関(WTO)の3機関は、世界的な食料不足が発生する恐れがあるとの声明を出しています。また、世界食糧計画(WFP)の「世界食糧危機報告」によれば、すでに慢性的な飢えにさらされている8億2100万人に加え今後、1億3500万人から2億5000万人が飢餓状態に陥る可能性があるといわれています。つまり地球上で飢餓に苦しむ人たちの数が、10億人を超えることになるわけです。
そのような深刻な食糧不足を引き起こす要因として、紛争、景気後退、援助の減少、原油価格の急落などが挙げられているのですが、それを回避するためには迅速な行動が必要だと強調してもいます。私たちは、COVID(コビット)-19によるパンデミックに対応しつつも、同時に飢餓との戦いも制しなければならない状況に追い込まれてもいる、ということです。このままではCOVID-19が招く経済的影響による死者数が、COVID-19での直接的な死者数を上回る危険性があるということなのです。
分けても、イエメン、コンゴ民主共和国、アフガニスタン、ベネズエラ、エチオピア、南スーダン、スーダン、シリア、ナイジェリア、ハイチの10カ国は、その危険度がもっとも高いと指摘されています。
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June 03, 2020 at 03:25AM
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