2日、仏東部アルザス地方のアスパラ畑で、互いに距離をあけて作業する農業従事者ら=ピエール・モレールさん提供 |
【パリ=竹田佳彦】新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため他国との移動を制限している欧州で、農業の人手不足が深刻化している。イチゴやアスパラガスなど旬を迎えた野菜・果物は一部が収穫されずに畑に残された。新たな雇用の動きも出ているが、追いついていない。
「収穫できなかったアスパラを畑で腐らせてしまった。作業できる範囲に抑えるため生産量を半減せざるをえず、三万ユーロ(約三百四十八万円)の減収だ」。仏北東部アルザス地方の農業ピエール・モレールさん(63)は本紙の電話取材に明かした。例年は五十ヘクタールの農地で年二百五十〜三百トンを生産する。「周りには離農を考える人もいる」と言う。
◆入国禁止で季節労働者を確保できず
人手不足を引き起こした最大の原因は、欧州連合(EU)や欧州各国の移動制限だ。EUは三月十七日から入域を原則禁止。フランス政府も、加盟国を含む外国人の入国を禁じた。
モレールさんの農場は例年、ポーランドやルーマニアからの季節労働者百六十人を雇うが、今年は入国禁止前に来た三十人しか確保できなかった。仏全国農業経営者団体(FNSEA)によると、国境封鎖で三〜五月に生じる人手不足は二十万人に上る。
◆イギリス、ドイツは東欧にチャーター機飛ばして確保
団体は、期間限定で働く意思のある国民と農家をつなぐ就業マッチングサイトを活用。これまでに、就農希望者三十万人以上が登録した。雇用部門責任者ジェローム・ボールさん(46)は「着実に就労にはつながっているが、まだまだ人手不足が続いている」と言う。モレールさんによると「雇っても短時間で音を上げる人ばかり。高齢者も多い」。安定的な人手確保には至っていない。
全土で移動制限が続くイタリアも、東欧を中心とした約三十万人の季節労働者に頼ってきた。政府は不法移民への就労許可を検討するが、極右政党は「移民を新たに引き寄せかねない」と反対している。英国やドイツは東欧へチャーター機を飛ばして労働力の確保を図っており、移動や作業時に十分な対人間隔をとるなど、感染予防が課題になっている。
"農業" - Google ニュース
May 06, 2020 at 09:51AM
https://ift.tt/2SGgX4L
旬のアスパラガスも畑で腐って… 欧州、コロナで農業の人手不足が深刻:国際(TOKYO Web) - 東京新聞
"農業" - Google ニュース
https://ift.tt/2SkudNe
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment