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Sunday, May 8, 2022

重機使わず本暗渠 トラクターで30アール50分、落水口も 三重農研が作業機開発 - 日本農業新聞

 三重県農業研究所農産研究課は、重機を使わずに農業用トラクターを使い、本暗渠(あんきょ)と落水口の施工を完結できる作業機を開発した。圃場(ほじょう)を掘削せず、短時間で作業が可能。本暗渠の場合、30アールを2人で作業し50分で完了した。施工した圃場で小麦と大豆を栽培したところ、慣行よりも収量が増加し、排水性の改善が期待できた。

 麦類や大豆の単収向上や安定生産には排水性の改善が課題になる。対策として、本暗渠や深い落水口を作る方法がある。ただ、設置には重機が必要になる。

 県が2018年に生産者にアンケートしたところ、本暗渠の機能が十分に発揮できている圃場は20%未満だった。

 開発した作業機は農業用トラクターに取り付けて使う。トラクターで排水管を引き込んで設置する仕組み。作業機に取り付けた縦刃(長さ115センチ、幅12・5センチ、厚さ1・5センチ)で土壌を切って進み、縦刃の先端に付いた「埋設ヘッド」で排水管を挟む。設置できる排水管の内径は5~15センチの見込み。地表下60センチまで埋設できる設計だ。

 試験では、30アールの圃場で10メートル間隔に排水管3本を設置するのに、50分かかった。トラクターのオペレーターを含む2人で作業。同規模で重機を使った場合、3人で3、4日はかかる。

 落水口ものり面を掘削せずに設置でき、1人で作業して7分ほどで完了した。重機を使うと、2人で1時間30分以上かかる。

 排水性の改善効果を確認するため、作業機を使って排水管を設置した津市内の圃場(本暗渠施工、落水口35センチ)で大豆と小麦を栽培した。慣行区(本暗渠未施工、落水口15センチ)と比べ小麦は37%、大豆は23%増収した。

 同課は「従来よりも時間や費用をかけず、農業者自身で圃場の排水性を改善できる」と話す。作業機は改良を進めており、実用化に向けて企業などに協力を呼びかけている。

 作業機は昨年6月に特許登録された。農水省の委託プロジェクト研究と農林水産研究推進事業の一環で開発した。

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May 08, 2022 at 03:09AM
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