【ワシントン=船越翔】気候変動予測の道を開き、今年のノーベル物理学賞に決まった真鍋
日本人のノーベル賞受賞は2年ぶり28人目(米国籍での受賞は、真鍋さん含めて3人目)。物理学賞の受賞は、2015年の梶田隆章・東京大卓越教授に続いて12人目となった。
真鍋さんは式典に先立ち、同市内のスウェーデン大使館で開かれたシンポジウムで、「人生の大部分をかけて、気候変動モデルの計算実験を数え切れないほど行ってきた。地球温暖化は人類にとって切実な危機で、今すぐ行動が必要だ」などと語った。
真鍋さんは1950年代後半から、コンピューターを使って気候変動を予測するモデルの研究に取り組んだ。60年代後半以降、二酸化炭素などの温室効果ガスの増加によって、地球規模で気温上昇が起きることを世界に先駆けて数値で示した。モデルはさらに改良が続けられ、90年には国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第1次評価報告書も執筆した。
これらの業績は、人間活動による温暖化の影響を探る研究の礎となり、脱炭素を目指す現代社会の潮流の科学的根拠となった。
授賞式は、ノーベル賞の創設者アルフレッド・ノーベルの命日にあたる10日にストックホルムで開かれる。新型コロナウイルス感染対策のため、受賞者は出席せず、それぞれの居住国で事前に表彰を受ける異例の形での受賞となった。
からの記事と詳細 ( 真鍋さんにノーベル賞メダル授与…コロナで異例の居住国表彰 - 読売新聞 )
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