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Friday, September 24, 2021

農業担い手育成へ公社 南阿蘇村計画 就農希望者に研修、給料 - 読売新聞

 南阿蘇村は、担い手が減る農業の活性化を図ろうと、農業公社の設立を計画している。人口減少に伴い廃校となった旧小学校を拠点に、農地の利活用と若い生産者の育成を目指す。

 村によると、村内の生産者は高齢化が進んでいる。特に「団塊の世代」の生産者たちからは「体力的に限界」「農地を誰かに使ってほしい」との声が多く寄せられ、生産者の引退に伴って発生する農地の利活用が課題となっている。

 村は雄大な景観が魅力で移住と新規就農を希望する人が多いが、住まいや農地、農業用機械の確保など、新規就農には課題も少なくないため、村が地域おこし協力隊員として就農希望者を募集することにした。

 今年3月に閉校した旧両併小を農業公社の施設に改装し、職員室を事務所に、教室を就農希望者の住居スペースにする。就農希望者は協力隊員として一定の給料をもらいながら、農業公社での研修を通して農業を学び、数年での独立を目指す。

 村は村議会9月定例会に、農業公社の設立資本金など計約5000万円を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を提案し、可決された。10月にも農業公社を設立する。農地の集積を行う「農地バンク」の準備や施設の工事を進め、来年4月から本格運用を始める構想だ。

 水田や畑を使った農業の後継者を育てることは、美しい景観保全にもつながる。吉良清一村長は24日の設立総会で、「南阿蘇の観光が成り立っているのは、草原や田んぼの美しい風景があるから。農業公社を活用することで、農業振興と景観保全を両立させたい」と述べた。

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September 25, 2021 at 03:00AM
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