大学生まで札幌市で過ごし、ガソリンやエンジンオイルなどを販売する会社に就職した。営業担当となり、関東から北海道にかけて各地を転勤。10年ほど勤めた。
関東では、フェアなどで道産野菜のおいしさと人気を知り「北海道自体がブランドとなっている」と実感。北海道に転勤すると、顧客に流通関係者が多く、道農業の市場規模の大きさに改めて気付いた。「自分で野菜を作って売れたら面白そう」と思った。
学生時代から「自分で何かをやってみたい」という意識が強かった。会社員当時、仕事は順調だったが、多忙さが悩みだった。就農を決断した時、第一子の誕生もあり「家族ともっと一緒に過ごしたいと思った。この時決断しなければ、二度と挑戦できないと思った」と振り返る。
就農場所は、札幌近郊を検討。岩見沢市での2泊3日の農業体験研修に参加した。研修農家での取れたて野菜のおいしさや加工品製造など6次化の取り組みに感激。農家になる覚悟を固め、会社を退職した。
その後、市内の親方農家の下でさらに営農を学習。試験農場での栽培など3年間の研修を経て昨年度、親方の家の近くで新規就農した。
営農は大変だが、消費者の反応がやりがいだ。「自分の作った農産物を選んでもらい『おいしい』と言われることがうれしい」と話す。
現在、農地1ヘクタールにハウス5棟を持ち、ミニトマトやキュウリなどを栽培する。将来的には、現状の2倍程度まで規模を拡大したい考えだ。さらに「加工品も手掛けてみたい」と希望を語る。
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September 02, 2021 at 03:10AM
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[未来人材プラス]農業の偉大さ気付き脱サラ 消費者の反応が原動力 北海道岩見沢市 坂上健太さん(37) - 日本農業新聞
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