■牛ぐったり 飼料作物減
酪農が盛んな紋別市。牛は猛暑でぐったりし、牧草は枯れ、飼料作物の収量は大幅に減る見通しだ。
乳牛1100頭(うち経産牛670頭)を飼育する喜多牧場の喜多俊晴代表は「牧草が枯れ始め、収量は平年の5割以下となる見通し。猛暑が続き、乳牛の受胎率の低下が見込まれる。育成牛の日射病も発生し、点滴の回数も増えている」と危機感を募らす。
同市などを管内とするJAオホーツクはまなすの永峰勝利組合長は「44年間営農して数多くの天災を経験したが今回は比べられないほど甚大な被害だ。組合員は多額の資金を投入し生産に励んでいる。営農を断絶させるわけにはいかない。JA発足以来、今年が最大の危機と捉えて対策する」と強調する。今後、雨が降っても飼料作物などの生育回復は難しいという。
■変形や色落ちタマネギ打撃
「こんなに暑く、干ばつが続くのは40年間農業をやって初めて」と、札幌市でタマネギなど7ヘクタールを生産する澤田喜幸さん(62)が漏らす。6月中旬~7月上旬のタマネギが肥大化する時期に雨がまったく降らず、小玉で収量減少が予想される。
早生は高温、晴天で茎葉部分の生育が一気に進み、昨年より1週間早く倒伏した。葉の色落ちも早い。タマネギを地上に出して乾燥させる根切り作業が例年より早く必要となった。ただ干上がった土壌は固くて、機械を入れにくく作業効率が大きく低下した。土壌硬化で肥大が妨げられ、丸くならないタマネギが散見されるという。
肌を刺すような直射日光が連日降り注ぐ中、澤田さんは「涼しい時間帯に収穫して、タマネギの日焼けを防ぎたい」と話した。
道内有数のタマネギ産地・JAいわみざわは、収穫が始まった極早生は小ぶりのものや、葉が変色したものが多いという。JAは葉を痛めないよう、防除で薬剤量を減らすよう呼び掛けるなどしている。JAは「今後収穫が始まる早生以降の品種でも心配が残る」と不安視する。
道やJA北海道中央会などは7月下旬、オホーツク管内で緊急の干ばつ調査をした。タマネギ産地の北見市などの状況を確認。JAところの川上和則組合長が、変形して売り物にならないタマネギが多いことなどを説明した。中央会の小野寺俊幸会長は「干ばつは全道的な問題。農家が営農を継続できるよう、関係機関と情報共有しながら対応したい」と話した。
■統計開始以来の高温・少雨
7月の北海道は、記録的な高温・少雨となった。札幌管区気象台によると中旬以降、高気圧に覆われ晴れの日が続いた。1946年の統計開始以来、月平均気温の高さと月降水量の少なさで1位となった。特に16日以降は各地で猛暑日を観測した。
道内では少雨高温で牧草、タマネギ、テンサイ、ジャガイモ、ニンジン、ブロッコリーなどが枯れるなどの影響が深刻化している。一部地域では、農地が雨不足で強く固まり、農作物の生育が停滞し枯れ始めている。
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August 04, 2021 at 04:00AM
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渇く北海道 「災害級」干ばつ 深刻な農作物被害 - 日本農業新聞
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