政府は22日、アフガニスタンに残る邦人や大使館の現地スタッフらの国外退避に向け、自衛隊機を派遣する調整に入った。イスラム主義組織タリバンによる政権掌握後、治安情勢が悪化しており、速やかな退避が必要と判断した。既に防衛省の先遣隊が情報収集のため現地へ出発した。
菅義偉首相は22日、首相公邸で森健良外務事務次官、島田和久防衛事務次官らと自衛隊機派遣を巡り協議した。近く国家安全保障会議(NSC)で首相や岸信夫防衛相らが詰めの協議に臨む見通しだ。
派遣する自衛隊機はC2、C130といった輸送機を軸に検討する。輸送対象は国際機関勤務などで現地に残る少数の日本人と、それぞれ数十人いる大使館や国際協力機構(JICA)の現地スタッフ。外務省は現地スタッフの家族も含め、出国の意向調査を始めた。
政府は首都カブールの在アフガン大使館を15日付で一時閉鎖。17日には大使館の日本人職員12人を英軍機でアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに退避させた。【宮島寛、畠山嵩】
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