農業経営体の減少が加速している。2020年までの5年間に22%減り、108万になった。規模拡大は進んだが離農・規模縮小分を補いきれず、耕地面積は同3%減少。耕地利用率も低下を続ける。
担い手を巡って農水省は、1992年に策定した「新しい食料・農業・農村政策の方向」(新政策)で、他産業並みの労働時間で他産業と遜色のない所得が得られる効率的・安定的経営体が生産の相当部分を担う農業構造の実現を目標に設定。同経営体の育成のために施策を集中化・重点化するとの方針を示した。
99年制定の食料・農業・農村基本法にこれを反映。効率的・安定的経営体とそれを目指す農業者を担い手と位置付け、農地の集積などを進めてきた。政府は現在、同経営体と認定農業者、認定新規就農者、集落営農を担い手とし、23年度までに農地の集積率を現在の約6割から8割に高めるとの目標を掲げている。
しかし生産基盤の弱体化は、担い手像の見直しを政府に迫っている。「人・農地プラン」でも認定農業者らを、農地集積・集約の対象としてきたが、同省の調査では、出し手の農地を受けきれないと見込まれる地域が多く存在していることが分かった。
政府・与党が5月に決めた農地施策の見直し方針では、認定農業者らに加え、継続的に農地を利用する中小規模の経営や、農業と他の仕事を組み合わせて生計を立てる「半農半X」など多様な経営を受け手とし、農地利用を後押しすることを打ち出した。
昨年3月に閣議決定した食料・農業・農村基本計画でも、中小・家族経営などにも政策支援を行うと明記した。
最近は、認定農業者、認定新規就農者、集落営農のいずれも減少。基本法の目的である国内生産の増大を基本とした食料の安定供給には、こうした経営を育成しながら、担い手の裾野を広げ、政策支援することが不可欠だ。多様な形で農業に携わる者を地域内外から呼び込む必要もある。総合的な農政の検証・見直しに政府は着手すべきである。
基本計画の策定に向けた農水省の審議会では、担い手の育成には所得の安定が重要との指摘が相次いだ。生産農業所得は18、19年と減少。規模拡大は進んだが、1経営当たりの所得も同様に減った。新型コロナウイルス禍で売り上げが減少した経営は多く、補正予算で対応せざるを得なかった。所得政策の拡充は、検証・見直しの論点である。
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June 29, 2021 at 05:00AM
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農業の担い手像 多様化へ農政の転換を - 日本農業新聞
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