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Monday, April 5, 2021

農業経験ない神奈川の男女、山梨移住し「落合いも」栽培…貴重な在来種ジャガイモ守る活動 - 読売新聞

 山梨県丹波山村の在来種ジャガイモ「落合いも」の伝統を受け継ぐため、村に赴任した地域おこし協力隊員や元隊員らが栽培に取り組んでいる。落合いもを守る活動を続けてきた村の保存会が会員の高齢化で解散したことで、少ない収穫量がさらに減ることも心配されるが、関係者は「今後も栽培を続け、落合いもを活用した村の特産品を開発していきたい」と意気込んでいる。(市川憲司)

 落合いもは甲州市の落合地区から伝わったとされる。その時期は明らかではないが、戦後の食糧難の時代は、山がちで水田が少ない丹波山村では貴重な栄養源だったと言われている。粘りけとコクがあり、煮崩れしにくいのが特徴。甘辛い煮っ転がしにされることが多い。

 在来種のジャガイモが残る地域は全国でもわずかとされる。伝統ある落合いもの栽培を続けようと、村内の農家ら7人が発起人となって「在来種ジャガイモ等保存会」を2009年に設立した。だが、会員の高齢化によって保存会の活動を続けていくのが難しくなり、18年頃に解散した。

 「落合いもを絶やさないようにしたい」。ともに神奈川県出身で同村に移住した地域おこし協力隊員の坂本裕子さん(44)と元隊員の佐藤駿一さん(29)は18年から栽培を始めた。

 2人とも農業の経験はなかったが、耕運機で畑を耕すところから作業を始め、毎年計約60キロを収穫している。今年も3月中旬に種芋を植え、7月頃に収穫する予定だ。村のふるさと納税の返礼品にすることも検討しているという。

 一方、男爵やメークインに比べて収量が少ない落合いもは、農家から栽培を敬遠される傾向にある。このため、落合いもを使った特産品を開発するなど、安定した需要をつくり出すことも課題だ。

 皮の色から「赤いも」とも呼ばれる特徴を生かし、坂本さんは自ら収穫したいもを使った「あかいものピクルス」を開発。1個650円(税込み)で「道の駅たばやま」で販売しており、ほかの商品開発も考えていくという。

 また、村内でジビエの加工などを手掛ける会社を営む元協力隊員の保坂幸徳さん(44)も昨年から落合いもの栽培を始めた。「収穫量を増やし、将来的にはコロッケの材料に使って販売していきたい」と構想を練っている。保存会の発起人の一人で、現在も落合いもを栽培している同村の木下勲さん(89)は「落合いもは丹波山の歴史を伝える宝。頑張って残してもらいたい」とエールを送る。

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