Pages

Saturday, July 25, 2020

社説:農業1日バイト 副業で人手不足解消を - 秋田魁新報

 JAあきた白神(本店・能代市)は今月、1日単位で農作業のアルバイトを募集するスマートフォンアプリの利用を始めた。人手不足に悩む農家を支援する試み。1日単位とすることで作業参加のハードルを下げ、幅広く人材を募りたい考えだ。求人、求職双方の関心が高まるようPRに努め、多くのマッチングにつなげてほしい。

 アプリは神奈川県鎌倉市の企業が公開している「daywork(デイワーク)」。農家が1日ごとに作業の内容や時間、日給などの条件を登録してアルバイトを募集し、求職者が条件を確認して都合のいい日の作業に応募する。北海道十勝地方などで既に利用され成果を上げているが、県内での利用は初めて。

 農業就業人口が減少を続ける中、県内では農家の人手不足が深刻さを増している。県や農業団体でつくる県農業労働力サポートセンターが2019年度に行ったアンケート(対象1500経営体、回収率89・1%)では、今後の労働力確保について39・1%が「難しい」と回答した。作業の省力化を含め、人手不足の解消は急務だ。

 同JAは17年、特産の「白神ねぎ」などの生産拡大を後押ししようと、JA内に無料の職業紹介所を開設。繁忙期に合わせて人材確保に努めているが、1日単位で募集したことはない。副業としての求職など、従来にない層からの応募に期待を寄せる半面、農家の中には、1日だけでは作業に慣れず効率が上がらないのではないかといった不安の声もあるという。

 北海道のJA帯広かわにし(本店・帯広市)では昨年、組合員がアプリに登録した1021人の求人に948人が応募。マッチング率は92・9%に上った。求職者は20、30代が多く、本業を持つ人が休みや夜勤の日に働くケースが目立つという。「特産のナガイモの収穫期など短期集中で人を集めるのは難しく、アプリがあって助かる」と話す。

 JAあきた白神のまとめでは20日現在、農家からの求人44人に36人が応募し、マッチング率は8割超。由利本荘市などからの応募もあり、年代は10~60代と幅広い。今後、白神ねぎの収穫が本格化すれば一層の求人が見込まれる。求職者が地域を超えて集まるよう、アプリの浸透に全力を挙げてほしい。

 副業としての農業バイトが普及すれば、作物の生育などに応じ変動が大きい労働力の確保に役立つのは間違いない。その際に重要なのは、企業や団体が就業規則の副業規定を緩和するなど、参加しやすくすることだ。実際、同JAは職員の応募を促そうと、アプリの利用開始に当たり規則を改定している。

 トータルでの労働時間の把握といった課題はあるが、政府も副業・兼業の推進を掲げる。県や農業団体も労働力確保を後押しするため、企業に働き掛けるなどして副業しやすい環境づくりに取り組んでもらいたい。

Let's block ads! (Why?)



"農業" - Google ニュース
July 26, 2020 at 07:44AM
https://ift.tt/39sxkZT

社説:農業1日バイト 副業で人手不足解消を - 秋田魁新報
"農業" - Google ニュース
https://ift.tt/2SkudNe
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment