スマート農業サービスを開発するスカイマティクスは7月30日、スマートフォンアプリで米粒の写真を撮ると、AIがコメの等級の目安を判定するサービス「らいす」をリリースした。農林水産省の等級検査に出す前に、農家がコメの品質を確認できるようにし、想定と検査結果に差が出ることを防ぐ。
基本料金は無料。解析回数などの制限を解除した有料プランも用意する。価格は月額500円(税別)から。
検査用の皿に1000粒ほどのコメを敷き詰め、アプリ内から起動したカメラで撮影してボタンを押すと、AIが画像を解析。数秒以内に等級の目安を表示する。解析を担うAIは、農水省が定める玄米の検査規格を学習している。解析したコメのデータは、収穫日や品種などの情報を追加して保存できる。
「らいす」のメリットは?
農水省は玄米に1〜3等の規格を設けており、等級検査によって水分量や形状、異物混入の有無などを確認。品質に応じて等級を分けている。品質の良いコメほど等級が高くなり、買い取り価格も高くなるが、農家が事前に予想した通りの結果が出るとは限らない。
上位の等級に相当すると判断し、検査に持ち込んでも、規定を満たさず低く査定される場合もある。それでも上位を目指す場合、農家はコメを持ち帰って再度選別し、状態の良いものだけをそろえた上で再検査を受ける必要がある。
新サービスでは、コメを撮影するだけで等級の目安が事前に分かるため、こうした持ち帰りや再検査の手間を減らせるという。等級を事前に調べる機械は高価なものも多いため、コスト面でもメリットがあるとしている。
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