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Sunday, April 26, 2020

ひと物語>農業参入 地域元気に 観光イチゴ園運営・木村健造さん:埼玉(TOKYO Web) - 東京新聞

観光イチゴ園に人を呼び込み地域を応援したいと話す木村さん

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 「東京から五十分。アクセスの良さが魅力です」

 東北道羽生インターチェンジから車で五分弱の場所にある観光イチゴ園「ロコファームHANYU」を運営する木村健造さん(71)は、こうPRする。今年二月にオープンしたばかり。約二千平方メートルの広々としたハウスの中では、真っ赤に熟した大粒のイチゴがあちこちで実を付けている。

 木村さんは、羽生市内を中心にスーパー六店舗などを展開する会社「ケンゾー」の社長。観光イチゴ園は初めての事業だ。

 きっかけは十二年ほど前、出身校の羽生実業高校の会合で、農業を学ぶ男子生徒から聞いた「農家は継がない」というひと言。生徒は親から「農作業は大変。もうからない」と言われていた。農業を学びながら、就農に夢を描けない若者たちに、もうかるビジネスモデルを示せないかと考えた。

 農業に別分野から参入するのは簡単ではないが、地元の羽生市も、遊休農地の拡大防止などの目的で、観光農園等基本構想を策定し、民間事業者の参入を後押しするところだった。この構想の第一弾として、事業をスタートした。

 東京から近いというメリットを最大限生かすことが商機につながるとみる。広々としたハウス、遠く山々を見渡せる景色の良さは、都会の人にも魅力的に映るはず。加えて、朝、収穫したばかりの完熟イチゴを自社のスーパーに並べ、店の売り上げにもつなげられる。農業と商業の連携の一つの形だ。

 ただ実際にやってみると、農業は難しいとあらためて感じている。イチゴの栽培には温度調節や葉の数など細かい手入れが必要になる。さらに今回のコロナウイルスによる外出自粛の影響で、来園者は予定を大幅に下回っている。

 それでも「今年中にハウスをもう一つ造りたい」と意気込む。生まれ育った地元を活気づけたいという思いがあるからだ。

 二十歳で父から継いだ鮮魚店は、六十平方メートルほどしかない広さだった。「魚をさばく腕も本当に悪かった」と振り返る。そんな店を支えてくれたのが、木村さんのことを「けんちゃん」と呼んで通ってくれた地元の人たち。「この前、買った魚、おいしかったよ」の言葉が何よりうれしかった。一方で、昔からあった中心街の商店はだんだん少なくなり、活気が失われつつあると感じる。

 「地元に貢献したいと言ったらえらそうだけど、地元あっての商売。地域を応援したい」と木村さん。観光客誘致に意欲を燃やす。 (寺本康弘)

<きむら・けんぞう> 羽生市出身。羽生実業高校を卒業。1969年に市内の鮮魚店を継ぎ、89年からスーパーを開店。現在は市内と群馬県にスーパー6店舗などを展開する。観光イチゴ園「ロコファームHANYU」の問い合わせは、電070(4540)3188(午前9時〜午後3時)へ。休園日は月曜日(祝日の場合は翌火曜日)。

今年2月にオープンした観光イチゴ園「ロコファームHANYU」=羽生市で

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