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Friday, January 13, 2023

外国人観光客 地域の宝で呼び込もう - 日本農業新聞

 落ち込んでいた外国人観光客に回復の兆しが出てきた。政府による新型コロナウイルス対策の緩和により、コロナ前の水準には及ばないものの、交流人口を増やす好機となっている。マスクや消毒など対策を徹底し、農業体験や伝統食、棚田など地域の宝を生かし、誘客につなげよう。

 観光庁の宿泊旅行統計(速報)によると、昨年11月に国内のホテル・旅館に宿泊した外国人は延べ約400万人。コロナ前の2019年と比べて56%減少しているが、前年同月の12倍となり、回復の兆しが見え始めた。

 政府は昨年10月、1日最大5万人としていた入国者数の制限を撤廃し、個人旅行客の受け入れも2年半ぶりに解禁、多くの国や地域からの訪日が可能となった。加えて国内旅行の需要喚起に向けて、今月10日から飲食店などで使える割引クーポンなどの「全国旅行支援」が再開し、観光ムードが高まっている。

 一方で、コロナの感染状況を見ると新規感染者が増加傾向にあり、1日当たりの死者数は全国で520人(11日)と過去最多を更新するなど、決して楽観視はできない。万全な対策を講じながら、受け入れ体制を整えたい。

 注視すべきは、22日の春節(旧正月)に伴う、中国からの観光客の動向だ。中国政府は8日、新型コロナ対策として実施してきた入国時の隔離措置を完全に撤廃した。約3年間続いた「ゼロコロナ」政策が終わり、帰国時の行動制限がなくなったことで、中国から海外へ旅行する人が急増すると見込まれている。一方、日本は中国からの渡航者に対し、陰性証明の提示とPCR検査を求めるなど、水際対策を強化しており、急激な増加を見通せない状況だ。

 こうした中、商機を見いだす動きもある。農協観光は、インバウンド(訪日外国人)を対象に新たな旅行商品を提案しようと、東京都練馬区で「都市農業体験ツアー」を試験的に実施。参加者は柿の収穫や農産物自動販売機での買い物などを楽しんだ。都市農業の先進地で、暮らしそのものを観光資源とする試みで、今春からの販売を計画する。全国の農村にも広げたい。

 政府は、観光業を成長戦略の柱、地方創生の切り札と位置付け、20年は4000万人、30年は6000万人に訪日客を増やす目標を掲げる。だが、コロナのまん延で20年は約411万人と目標達成には程遠い結果となった。

 しぼんだ観光需要を回復させるには、コロナ後を見据えた中・長期的な戦略で観光業と農業の連携を通し、農村への誘客策を探るべきだ。農村には棚田、地理的表示(GI)農産物、伝統野菜など宝が眠っている。地域資源を生かし、活気を呼び込みたい。

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January 14, 2023 at 03:04AM
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