サッカーJ3の福島ユナイテッドFCが「畑違い」の農業でも地域に貢献し、注目を集めている。現役選手が栽培、収穫に携わった農産物が、新型コロナウイルス禍でもオンライン販売を中心に好調。昨年の売り上げは1000万円を超えた。クラブは「福島のおいしいものの魅力を、より多くの人に知ってもらいたい。活動の場所をさらに広げていければ」と意気込んでいる。 (山内晴信)
クラブでは2014年に専門の部署「農業部」が発足。特産のブドウやリンゴなどを生産、販売している。当初の目的は、東京電力福島第一原発の事故による風評被害の払拭(ふっしょく)に向け、地元の農業を応援することだった。ゼネラルマネジャー(GM)の竹鼻快さん(45)は「本業のサッカー以外にも、地域社会に貢献しながら収入源を確保したかった」と話す。
プロのサッカー選手が年に30日ほど農作業に携わる。その珍しさが話題を呼び、J1の試合会場や商業施設の催事からも出店を誘われるようになった。20年にはオンラインショップを開設。コロナの影響でスポンサー収入が激減する中、農業部による事業収入はチケット販売による収入を上回り、チーム運営の貴重な資金源になって...
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