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Monday, December 13, 2021

農業のDXを叶える新デバイス、開発のこだわりはコレだ - マイナビニュース

東京エレクトロンデバイスが開発した環境センシングソリューション「TED Portable IoT Gateway」(以下、ゲートウェイ)を、ソフトバンクが農業AIブレーン「e-kakashi」に採用した。ゲートウェイの開発に際してのこだわりと、その将来の展望について、東京エレクトロンデバイスECBU EC技術本部の木村雄一郎氏に話を聞いた。

  • ゲートウェイ端末

ソフトバンクが提供する「e-kakashi」は露地やビニールハウスなど屋内外のほ場から収集した環境データをAI(人工知能)で分析し、最適な栽培方法を提案することで農業従事者を支援するサービスである。

東京エレクトロンデバイスが開発したゲートウェイは完全独立駆動を実現しており、外部電源の接続がなくても環境センシングおよび携帯電話網との通信が可能だ。従来の「e-kakashi」で使用されていたゲートウェイ端末と比較してコストが低い点が大きな特徴である。

開発にあたって必要な機能のみを厳選することで、ハードウェアの開発コストを削減できたとのことだ。また、ソフトバンクの視点では汎用モデルを採用できるため、開発の初期費用を抑えながら提供を開始できたそうだ。

ゲートウェイ端末において最もこだわった点は、ユーザーの使いやすさだという。端末重量は充電用のニッケル水素電池を含めても800グラム以下と持ち運びやすく、ソーラーパネルで充電可能なため任意の場所に設置可能である。

ゲートウェイは3Gおよび4Gの無線通信にも対応し、10分ごとに計測したデータを1時間に1回の頻度でクラウド上へ送信する。測定間隔や接続センサー数によって異なるが、山間地など通信環境が不十分な場合でも約1カ月分のデータを端末内メモリに蓄積できるため、後日通信環境のある場所に持ち出すことでデータ分析に利用できる。

木村氏は「農業に特化した専用品ではなく、汎用的なデバイスとして展開したい」と述べた。現在のゲートウェイは農業向けの利用に限られるが、2022年度以降はソフトバンクの「e-kakashi」以外での提供を検討していく予定とのことだ。同氏は続けて「ゲートウェイのセンサーラインアップに多種多用なセンサーやカメラなどを追加することを検討している」とコメントした。今後は、農業以外の分野へ利用環境の拡大を目指しており、カメラでの倉庫内監視といった一次産業以外への展開を見据える。

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