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Tuesday, November 23, 2021

農業のプロ 遠隔指導 5G活用 都など実験 - 読売新聞

 担い手不足に悩む農業分野で、新規就農者をデジタルの力で支援しようと、NTT東日本や都などが高速・大容量通信規格「5G」を活用し、遠隔地の専門家が農作業を指導する実証試験を行っている。試験の成果を知ってもらおうと今月には初めて、収穫されたトマトが給食に提供された。子どもからの評判もよく、同社は実用化に向けた検討を進める。(広瀬誠)

 同社が調布市の施設敷地内に設置した約500平方メートルのビニールハウス。約350株のトマトが栽培されており、ハウスに勤務するNTT子会社の栽培スタッフ服部三平さん(73)が今月、眼鏡型の端末「スマートグラス」をかけながらトマトの育ち具合を確認していた。

 服部さんがスマートグラス越しに見ている風景はそのまま、約20キロ離れた立川市にある都の関連団体「都農林水産振興財団」の関係施設で映し出される。同財団も実証試験に参加しており、施設に常駐する栽培の専門家が収穫時期や除去すべき葉、植物の異変についてアドバイスを送っている。

 ハウスと財団を結ぶのは、企業や自治体など、地域や施設を限定してつなぐ「ローカル5G」。同社によると、専用の回線を使うため、通信事業者が全国で展開する5Gと比べ安定性や安全性が高く、複数のカメラから中継しても遅延が少なく鮮明な映像を共有できるといい、今年6月から取り組みを始めた。

 ハウスにはローカル5G基地局アンテナのほか、天井から360度見渡せる定点カメラ6台、財団からの遠隔操作でハウス内を移動できる走行型カメラ1台を設置した。

 服部さんの農業経験は、家庭菜園を楽しむ程度だった。それでも、トマトの生育や病気についてスマートグラスの映像を示しながら専門家に相談して管理しており、服部さんは「言葉で伝えにくい状況も映像を見せれば伝わる。プロの指導をいつでも受けられるのは心強い」と話した。

 トマトは地元スーパーで販売しているほか、今月16日には、近くの調布市立若葉小学校に約200個を提供した。実証試験についての説明もあり、給食で食べた6年の男子児童(12)は「甘酸っぱくておいしい。最先端の技術で食べ物が作られていることに驚いた」と話した。

 都の担当者は「栽培の指導者が毎回現場に行かなくて済むため、一日何軒も回れ、効率的に指導できる。新規就農者を積極的に支援できるし、新しい作物に挑戦したいという既存農家の力にもなれる」と手応えを感じている。同社の担当者は「コスト面の課題などを精査し、実用化に向け検討したい」としている。

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