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Thursday, November 18, 2021

共生重視し好循環 「半農半X」実践者5人に聞く 農業体験、高齢者支援…地域の信頼獲得 - 日本農業新聞

 農業と他の仕事を「X」として組み合わせた「半農半X」の実践者が農村の新たな人材として定着してきた。実践者はどう働き、どう暮らしているのか――。日本農業新聞は地域外から移住し、実践する全国の5人に取材。Xは地元に根差した仕事で、地域との共生を重視しているとの傾向が浮かび上がった。(丸草慶人)

 取材対象の5人の年齢は20~50代と幅広い。農業は米や野菜が中心。Xは多様だ。

 新潟県十日町市の佐藤可奈子さん(34)は東京から移住後、サツマイモ20アールを栽培しながら、農閑期は干し芋加工を営む。地元農家の協力を得て、干し芋の取引先の要望を満たす数量を確保。事業を始動させた。

 JAや行政の栽培講習会に積極的に参加し、知り合った農家らに協力を打診。9人が応じた。「仲間の協力のおかげで干し芋加工という新たな収入源を作ることができた」と実感する。

 東京から移住後、地元農家と始めた農村体験受け入れと並行して、梅60アールなどを栽培するのは富山県氷見市に移住した稲垣信志さん(52)。

 体験内容は地元特産の梅の収穫や炭作りなど。「みんなが無理なく続けられる形」を目指し、農家の負担が増えないよう準備は最低限にとどめるよう促す。地域への配慮が信頼を生み、農地の確保に結び付き、農業とXの両方をそろえた。

 岡山県美作市の水柿大地さん(32)は棚田60アールの管理に携わりながら、高齢者向けの生活支援の仕事をする。

 東京から移住後、農業以外の収入源を探る中、畦畔(けいはん)の草刈りや庭木の伐採などに苦労する高齢者が多いと聞き、有償で請け負うことにした。「困り事を解決する仕事は自分と地域、両方にとってプラス」と話す。

 島根県吉賀町の専業農家、河口貴哉さん(38)は半農半Xの仕事の中で、農業経営を始める準備を進めた。広島県から移住した後、米と野菜を生産しながら、町の農業公社で稲刈りのオペレーターを勤め、収入を補った。

 オペレーター業務の中で地元農家とのつながりを構築。祭りなどの行事にも参加した。現在は米と野菜5・4ヘクタールを手掛ける。「地域の信頼を得たことで農地を貸してもらえた。専業農家への道が開けた」と振り返る。

 鹿児島県の沖永良部島のえらぶ島づくり事業協同組合で働く直井桃花さん(21)は、地元の花き農家に派遣されて、栽培に携わる。ホテル業などにも従事し、雇用就業の中で半農半Xを実践する。

 島内で就農するのが目標。島外から移住してきただけに「今から地域に人脈を広げたい」と意気込む。農家に加えて観光業関連にも知り合いを増やし、独立後の仕事に生かしたい考えだ。

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November 19, 2021 at 03:07AM
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