総選挙に向け大分県内の様々な現場が直面している問題について、シリーズでお伝えしています。今回は日本の食を支える農業と漁業です。 （安部記者）「こちらの生け簀に入っているのが大分を代表するブランド魚・関さばです。こうした高級魚を扱う会社もコロナ禍で大きな打撃を受けたといいます」 大分市佐賀関にある「富士見水産」。地元の漁師から買い取った関あじ・関さばなどを東京の豊洲市場をはじめ、全国の飲食店や旅館に卸しています。 この日、従業員たちは生け簀から水揚げした魚をトラックにうつす出荷作業に追われていました。 （富士見水産 姫野透社長）「これが大阪・神戸を配送し名古屋に行くトラック」 「この間までコロナで全然動いてなかったが、やっと週1回配送できるようになった」 こちらの会社ではコロナ禍で多くの取引先が休業し、売り上げが前年の2割だった月もあったといいます。その間新鮮な魚は保存がきく加工品に回すなどしてしのいできました。 （富士見水産 姫野透社長）「売るところがなくて大変だった」 「加工物をストックして、冷凍庫と冷蔵庫が満タンになっている状態」 「かなりの借金をしてなんとか運営しているが…厳しかった」 最近になって感染状況も落ち着き、港に少しずつ明るい兆しが戻ってきたと話す姫野社長。第6波の到来には不安を抱くものの、社会経済が再び活気づくような政策を望んでいます。 （富士見水産 姫野透社長）「前例として第2波、第3波があるので、あれを抑え込んだ形で補助金、GoToイートのような施策をしてくれたら徐々に全体が回復していくと思う」 （向農園 向俊雄さん）「ハウスで植えているのは11月から収穫するニラ」 大分市の川添地区で特産のニラを生産する「向農園」。4ヘクタールの広大な敷地にハウス80棟を展開する大規模農家です。 こちらの農園では現在、11人の従業員を雇用していますが、その半数以上が外国人。中国とベトナムから来ている技能実習生たちです。 （向農園 向俊雄さん）「貴重な戦力。実習生がいると、作付面積とか収穫量とか計画が立てられる」「日本人を募集してもなかなか来ない」 農家が外国人技能実習生に頼らざるを得ない背景には「担い手不足」という課題があります。 これは大分県内で仕事として農業に従事している人の推移を表したグラフです。高齢化などが原因で、2005年からの15年で1万5000人近くが離農していることがわかります。 23年前に農業を始めた向さんも73歳。若い世代が農業の道を志すような、具体的で迅速な対応を国に求めています。 （向農園 向俊雄さん）「他の仕事に就いていて、それ以上の給料を確保してあげないと跡は継げない」 「もっと手厚い補助をして欲しい」
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October 15, 2021 at 06:03PM
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