自民党総裁選を巡って日本農業新聞は本欄で、新自由主義を基調とした農業の成長産業化と官邸主導の政策決定の継承か、転換かを論点として提起。これらを推し進めてきた安倍・菅両政権の農政を検証し、功罪を明らかにするよう4人の候補に訴えた。
論戦を通じて各候補が明確な考えを示したとは言い難い。ただ岸田氏が、規制緩和と構造改革に偏重した新自由主義からの転換を経済政策の基本方針とし、本紙のアンケートで農政でも同様の考えを明示したことを歓迎したい。
総裁選の公約といえる政策集では①国産農畜産物の需給と価格の安定など、農業者の所得向上に向けて政策を総動員②新型コロナウイルス禍で米価の大幅下落が懸念されるため、市場隔離を含む十分な支援を検討③多面的機能の維持や食料自給率の向上に向けて中小・家族農業や中山間地農業への支援を強化――することなどを打ち出した。
本紙のアンケートでは、これまでの規制改革が「現場にとって本当に良かったのかを検証する」と明記。規制改革推進会議を改組し、現場が求める規制の見直しを進められる体制をつくる考えを示した。
これらの具体化はもちろん、「新自由主義からの転換」を、農業者をはじめ国民が実感できるように各施策に落とし込めるかが問われる。
同様の観点から格差の是正も重要だ。経済政策の理念に「成長と分配の好循環」を据えた。コロナ禍による失業や収入減少などで生活困窮者の増加が懸念される。暮らしの立て直しへ支援を強化すべきだ。国民の購買力が高まり、国産農畜産物の購入促進につながることも期待される。
他の候補者の政策の「いいとこ取り」も求めたい。河野太郎氏は、親元就農を含む農業人材への大胆な投資や、環境貢献に見合う中山間地への支払い強化などを提起。高市早苗氏は、危機管理投資を掲げ農業への積極的な財政出動などを主張した。野田聖子氏は、最新技術を広めるため農業高校や農業大学校での高度な教育の推進などを訴えた。
国民が政権を選ぶ衆院選は11月になる見通しだ。自民党総裁として岸田氏は、自ら提起した政策などを政権公約として具体化する必要がある。一方で、米価の動向をはじめ政策課題は待ってはくれない。首相として、急ぎ実施すべき施策は衆院選までに実現への道筋をつけるべきだ。
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September 30, 2021 at 03:01AM
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岸田自民党新総裁 農業政策、有言実行を - 日本農業新聞
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