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Thursday, August 12, 2021

農業用水路で先行排水 水位下げ冠水防ぐ 筑後川下流域の市町と連携 福岡県 - 日本農業新聞

 福岡県は7月から、筑後川下流域の7市1町と連携し、農業用水路(クリーク)を活用した先行排水に広域で取り組んでいる。大雨に備えてあらかじめクリークの水位を下げ、雨水の受け皿を確保する。予想降雨量や営農状況も踏まえながら各市町で連携し、クリークだけで約192万トンの貯水効果を得る。

 筑後川下流域では、豪雨による冠水被害が数年連続で出ている。2020年7月の豪雨では河口の大牟田市の約2800戸で床上・床下浸水被害が出た。

 被害軽減のため下流域を通る計315キロのクリークに着目。これまで大雨が予想される際、市町ごとに自主的に実施していた排水に広域で取り組むことで効果を高める。県農山漁村振興課は「排水には複数の市町、各水門の管理員まで広く関わる。類似の取り組みはこれまでにないのではないか」とみる。

 県と7市1町は本年度、先行排水の協議会を発足。効果を高めつつ、水の供給不安などトラブルがないように、情報共有を強める。

 2日後の降雨予報で、24時間以内に100ミリ以上の雨が予測された際、県が市町へ情報を伝える。営農状況などを基に排水するかを市町が個別で判断。クリークがつながる近隣市町の状況を確認した上で排水する。

 通常の管理水位から30センチ以上下げることを目安とする。該当する国営、県営クリークすべてで30センチ水位を下げると約192万トンの貯水量が確保できる。県農山漁村振興課は「水田に水が必要な時期でも量を早く回復でき、農業への影響が少ない低下量に設定した」と説明する。

 今年7月から試行し、既に排水に取り組んだ例も数回出ている。海の干満によって排水効率が異なるため、雨の情報とともに伝える。試行を重ね、最も効果的な排水のタイミングを見いだす。

<ことば> 先行排水

 大雨が予測された場合、農業用水路の水を事前に一定量排水して、雨水の受け皿をつくる取り組み。通常の排水が間に合わずはけ口を失った水で住宅や農地が浸水する被害を減らす効果がある。福岡県柳川市が2015年から取り組みを開始。20年7月の豪雨では他の下流域市町より被害を軽減するなど、効果を上げている。

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August 13, 2021 at 04:04AM
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