2021年06月22日20時32分
自民党の小此木八郎国家公安委員長(56)=衆院神奈川3区=は22日、任期満了に伴う地元の横浜市長選(8月8日告示、同22日投開票)に出馬する意向を表明した。現職閣僚の市長選転出は異例。側近を失う菅義偉首相は痛手だ。これまで推進してきたカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致にも影響が及ぶ。
複数の政府・与党関係者によると、小此木氏は月内にも閣僚を辞任する見通し。既に後任の人選に着手しており、首相に近い自民党幹部は、国家公安委員長が東京五輪・パラリンピックの警備責任者である点を理由に「他の閣僚の兼務はない」と語る。同党は神奈川3区の後継候補として、参院神奈川選挙区選出の中西健治財務副大臣を軸に調整に入った。
22日の閣議後の記者会見で小此木氏は「横浜市長選に立候補する決意を固めた」とし、首相にも「話はした」と明かしたが、詳しいことは後日改めて会見を開いて説明すると述べるにとどめた。首相は21日、記者団に「まだ具体的には承知していない」と語っている。
党横浜市連は10日、3期目の現職林文子氏(75)に支援しない方針を伝えた。だが、新たな候補者の選定は難航。神奈川県連会長でもある小此木氏が責任を取り自ら出ることにしたという。
小此木氏は当選8回で、父は首相がかつて秘書として仕えた故彦三郎元建設相だ。同様に横浜を選挙区とする首相は、小此木氏のほか河野太郎規制改革担当相や小泉進次郎環境相といった神奈川選出の議員らと週末に東京都内の衆院議員宿舎で政権運営をめぐり協議を重ねている。
◇IRも頭痛の種
市長選で争点となるIR推進の是非に関し、小此木氏は22日の会見で「報道された内容がほぼ方向性だ」として反対の立場を示唆した。ただ、IRは安倍前政権で官房長官だった首相が旗振り役を務めた事業。政府に足並みをそろえる形でIR誘致に踏み切った林市長との関係もあり、党幹部は「小此木氏が反対をはっきり言えば、首相も応援しづらい」と漏らす。
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