UHB 北海道文化放送
北海道内でも新たな対策が必要になるかもしれません。 新型コロナウイルスに感染した札幌と小樽市の男女13人が、「イギリス型の変異ウイルス」に感染していたことがわかりました。北海道内で変異ウイルスが確認されるのは初めてです。 札幌市 山口 亮 感染症担当部長：「変異株の疑いがあった患者12例について、全ての事例が変異株の患者と確定した」 札幌市は3月10日会見を開き、「疑い」のあった市内の12検体が国立感染症研究所により全て「イギリス型」と確認されたと発表しました。 変異ウイルスに感染したのは市内の食品関連会社が主催した集会に参加していた30代から80代の男女など13人で、このうち1人は小樽市に住む男性です。 症状は軽症もしくは中等症で、全員入院しています。 この集会では13人を含め、合わせて26人の感染が確認されていて、札幌市ではほかの13人についても「変異ウイルスの疑い」があるとみて確認を進めています。 一方、北海道内では10日、函館市で患者1人が死亡したほか、新たに札幌で18人、十勝地方で12人、釧路地方で9人など、あわせて65人が感染したことが確認されました。 このうち、帯広市では住宅型有料老人ホーム「ノーステラス緑ヶ丘」で新たに3人の感染が確認され、この関連の感染者はあわせて47人となったほか、釧路市の「白樺台病院」でも新たに2人の感染が確認されるなど地方でのクラスターが深刻化しています。
【変異ウイルス】 ●イギリス型：感染力が強い、感染スピード早い ●南アフリカ型：ワクチンの有効性不明、再感染多い ●ブラジル型：3倍の感染力、再感染多い 北海道医療大学の塚本容子教授は、「変異ウイルスは従来型よりも感染力が強いのが特徴。札幌で判明したのは高齢者が多い集会だが、子どもにも感染しやすいことが危惧される」とし、「イギリス型はほかの2つの型よりも少しだが死亡率高いことも指摘されている」と話しました。
イギリスやヨーロッパ、南アフリカ周辺での感染者で見ると、変異ウイルスが現れると感染者数が増える傾向があることから、塚本教授は「北海道でもいまは感染者数が少ないが、変異ウイルスが広がると感染者が増える恐れがある」と警戒感を示しました。
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