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Monday, December 21, 2020

石川・山形 大雪被害把握急ぐ 来年産に影響…不安 - 日本農業新聞

雪の重みに耐え切れずにつぶれた高森さん(左)のハウス。ナスやインゲンの後に原木シイタケのほだ木を搬入する予定だった(21日、石川県穴水町で)

 日本の上空に流れ込んだ今季最強の寒気は、各地で記録的な積雪をもたらした。東北や北陸の日本海側では降雪のピークは過ぎたが、農業分野での被害が徐々に明らかになってきた。地元JAでは被害状況の把握を急ぎ、産地の立て直しに全力を挙げる。(加藤峻司)
 
 石川県では、14~17日に降った雪の重みで倒壊するなどしたハウスは、21日までに170棟を超える。出荷を迎えたブランドシイタケに加え、水稲育苗も被害を受けており、来年産の米作りへの影響も懸念されている。

 県によると、ハウスの損傷は21日午後5時現在177棟で、能登半島に集中している。

 「12月半ばにこんな重たい雪質は初めてだ」。ハウスで原木シイタケを栽培する穴水町の高森正治さん(64)は、6棟のうち2棟が雪の重みに耐え切れずにつぶれた。15日の午前3時前から除雪に当たったが、追い付かなかったという。

 つぶれた2棟には近くほだ木数百本を搬入する計画だった。今後、別の農地に新たにハウスを建てるなどして復旧させるという。

 同町を含む奥能登地域から出荷される原木シイタケは「のとてまり」などのブランドで高値で取引される。今季は適度に気温が下がり、芽の出方がいいという。同じくハウス被害を受けたシイタケ農家には今後の産地を担う若手もおり、高森さんは「栽培の意欲をなくしてしまわないか心配」と気遣う。

 同町を管内とするJAおおぞらによると、被害は海岸線より入った山手に近い地域が多く、降り始めの雪での被害がほとんどだったとみられる。まだ見回りに行けていない人もおり、被害の広がりを懸念。育苗ハウスが被害に遭った農家の中には、来年産の苗作りを中止する考えの人も出てきているという。

 JAでは被害状況の把握を急ぎ、被害に遭った農家に支援策を紹介するなど、産地の立て直しに全力を挙げる。
 
 山形県とJAグループは21日、大江町や寒河江市、村山市の関係者と現場の状況を調査した。高橋雅史・県農林水産部長とJA山形中央会の今田裕幸常務、JA全農山形の佐々木英之副本部長ら約20人が参加。大江町富沢地区では、雪の重みでつぶれたホウレンソウ用のパイプハウスの被害状況などを確認した。

 県は20日夜、緊急会議を開き、農業施設被害が山形市や寒河江市、村山市、大江町など12市町45件に上り、サクランボの幹が裂ける被害も報告された。尾花沢市では21日現在の積雪量が1メートル37センチを記録。同市や山形市、村山市、鶴岡市朝日庁舎などが豪雪対策本部を設置した。

 住民は自宅周辺の除・排雪作業に追われ、ハウスや農道の除雪までは手が回らない状況だ。除雪中の事故も相次いでおり、県は除・排雪作業は必ず複数で行うことや、ローターなどに詰まった雪を取り除く場合は必ずエンジンを止めてから行うこと、園地へ続く農道除雪のための作業道の確保などを呼び掛けている。

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