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Sunday, December 8, 2019

エプソン、製造工程の色検査容易に 小型・軽量カメラを開発 - 日本経済新聞

セイコーエプソンは製造工程での色検査の自動化につながる新しいカメラを開発した。一般的に使われている「RGBカメラ」より詳細な分析が可能な「分光カメラ」を、独自のMEMS(微小電子機械システム)技術で小型・軽量にした。自社の産業用ロボットなどと組み合わせ、繊維や化粧品など厳密な色彩表現が必要な製造現場での活用を想定する。2020年度中の商品化を目指す。

従来の分光カメラよりも小さく、製造ラインなどに取り付けやすい

従来の分光カメラよりも小さく、製造ラインなどに取り付けやすい

製造現場では製品の色のバラツキや表面コーティングの状態などをカメラで確認することがある。一般的には赤、緑、青という光の3原色を利用するRGBカメラが用いられる。しかし「3原色だけでは微妙な色の違いを判別できない場合があり、人間の目視に頼っているケースも多い」。

一方、分光カメラは光を波長ごとに捉えて分析できる。ただ、RGBに比べると大きく、価格も高くなりがちだった。このため「製造ラインに導入するのではなく、検査室での抜き取り検査などで使われる程度にとどまっている」という。

エプソンは水晶や半導体などの加工で培ったMEMS技術を活用してコア部品である分光デバイスを独自開発。横4センチ×縦7センチ、奥行きが3.5センチと「RGBカメラとほとんど変わらない」。重さも175グラムと従来の分光カメラに比べて3分の1以下と軽い。

小さくなったことでスペースが限られる製造現場での取り付け場所の制約が減少。軽量化により小型ロボットのアームに取り付けるといったことも可能になるという。

400ナノメートル(ナノは10億分の1)~700ナノメートルの波長の光を16種類に分けて捉えることが可能で、微妙な色味の違いなども分析できる。表面のツヤの有無なども判別可能で、接着剤の漏れなども検知できるという。価格は未定だが、システム全体として現状の分光カメラよりも安くなる見通しだ。

衣料品に使われる生地や印刷物、口紅などの化粧品ではロットごとの色味の違いを抑えるための検査が欠かせない。人間による目視検査でもミスが出る可能性は残る。エプソンは安価で小型なカメラを製造ラインに組み込めば、バラツキの無い検査が可能になり、高品質なものづくり力につながるとみる。

エプソンは電子機器の組み立てなどに使う水平多関節ロボット(スカラロボット)で世界トップのシェアを持つ。ただ、中国経済の減速などで2020年3月期のロボティクス事業の売上高は210億円と前期を7%下回る見通しだ。

一方、22年3月期までの中期経営計画ではロボットを中核事業の一つに育てる方針を掲げている。ロボットそのものの拡充のほか、カメラやセンサーなど独自技術を組み合わせることで競争力を高める。今回の分光カメラも18日から東京ビッグサイトで始まる「国際ロボット展」で産業用ロボットと組み合わせて展示してアピールする。

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December 09, 2019 at 02:25PM
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